1/12 タミヤ電動ポルシェ934RSRのこと
電動ポルシェなんていうと、今の時代なら実車かと思う方もいるでしょうね。それほどEVカーが出てきていますから。
ここで書こうと思うのは、1/12のラジコンカー、電動ポルシェ934RSRのことです。
発売は昭和51年(1976年)で、たしか累計10万台ほど販売した大ヒット商品だったと思います。
当時も電動ラジコンカーはありましたが、問題はバッテリーで、ニッカドが使われる前はACE(エース)バッテリーという密閉型の鉛蓄電池が使われていました。
そういう意味では、プラモをベースにした細密ボディー、高性能なマブチRS-360Sモーターと単2型のサンヨーカドニカバッテリー4本で時速18kmをだれでも出せたタミヤ製RC電動ポルシェ934RSRは画期的だったと思います。
すべての電動ラジコンカーはあれがベースになったと思っています。
40数年前の模型雑誌(モデルジャーナル誌など)を少数ですが保存していまして、その中からタミヤポルシェの画像を引用させていただき、ご紹介したいと思います。
車体はプラモそのものでしたね。ドアなどは付属のプラ板で補強するような指示がありました。私は組立前にボディーをグリーンメタリックで塗装したのを思い出します。
ステアリングサーボはシャシーに両面テープで貼り付けでした。
ギヤボックスはよく考えられています。デフ付きが嬉しかったですね。
ニッカド電池はオプションで購入のため、最初は乾電池で走らせたものです。乾電池4本を並列接続で低速、直列接続で高速にと、2段切り替えでした。
当時私は真鍮製の機関車を組んだりしていましたから、タミヤ模型のきっちりと組み上がる完成度の高さに、ものすごく感動したのを覚えています。
鉄道模型なんて寸法が合わないのは当たり前、常にカットアンドトライでしたからね。
模型雑誌の広告です。50代以上の方には懐かしいと思います。
特徴のところのアップです。箱にも書かれていたように思います。乾電池で時速7km、ニッカドで時速18kmとなっていますね。ミニッツの速度とほぼ同じです。
でもこれだけでは遊べません。
別にプロポセットが必要で、2チャンネル送信機、受信機、サーボ2個がセットになった商品が15,000円から22,000円ほどで市販されていました。
マイクロアビオニクスの「772」やサンワの「グラコン」など当時の2chプロポを思い出します。
そして単2型のニッカド電池4本と専用の充電器がセットで6,500円だったと思います。当時はすべて定価販売で、合計で38,300円かかっています。
45年前の4万円弱は今なら約6万6千円ほどになります。(消費者物価指数:S51年59.1 R2年101.8 日銀の資料より)
この後にスーパーカーブームとも重なって、ポルシェ935、カウンタック、6輪タイレル、あとランボルギーニ・チータも出ましたね。
モーターはRS-540が標準になり、ニッカドもパックされた7.2V仕様と発展していき、この電動ポルシェはまさにその後の電動ラジコンカーの礎となったと思います。
最新のミニッツで遊びながら、懐かしい電動ポルシェの話題を書いてみました。